2024.11.16
ドローンの実地試験の内容は?
当スクールは2019年10月にJUIDA認定スクールとしてドローンスクールを開校し、現在至るまで約180名のお客様に民間資格講習を実施してまいりました。2023年4月からは「登録講習機関」としてドローン国家資格取得の講習をスタート。1年8ヶ月が経過し現在至るまで約120名のお客様に国家資格講習を実施してまいりました。(国家資格講習と民間資格講習を合計すると約300名 ※2024年11月現在)
■ドローンの国家資格実地試験の内容
実地試験では操縦技術はもちろんのこと、機体の点検および記録など、ドローンを安全に運用するためのの技能や知識について確認します。
採点については、100点の持ち点からの減点式となっていて以下のような持ち点を試験終了時確保した受験者が合格となります。
一等資格 100点満点中80点以上
二等資格 100点満点中70点以上
実地試験の内容は以下のように5つあります。そのうち実際にドローンを操縦するのは一等資格も二等資格も③の実技試験のみです。
一等資格と二等資格の内容の相違点は、③の実技試験の違いとなっています。
●一等資格(基本)
① 机上試験(飛行計画の作成)
② 口述試験(作動前の機体点検、飛行空域及びその周辺の確認、作動点検)
③ 実技試験(高度変化を伴うスクエア飛行、ピルエットホバリング、緊急着陸を伴う8の字飛行)
④ 口述試験(飛行後点検、飛行後の記録)
⑤ 口述試験(事故及び重大インシデントの説明)
二等資格 基本
1:机上試験(飛行計画の作成)
2:口述試験(作動前の機体点検、飛行空域及びその周辺の確認、作動点検)
3:実技試験(スクエア飛行、8の字飛行、異常事態における飛行の飛行)
4:口述試験(飛行後点検、飛行後の記録)
5:口述試験(事故及び重大インシデントの説明)
ドローンの国家資格とは、航空法の規制となる空域や特定の飛行方法を行う場合に必要な知識や能力に関する試験を実施し、その技能を証明する制度です。そして、この資格には一等無人航空機操縦士資格と二等無人航空機操縦士資格の2つの区分があります。
・一等資格はレベル4飛行(有人地帯における第三者の上空を飛行させること)が可能
・二等資格はレベル3までの無人地帯における目視外飛行までが可能
一等資格は二等資格より上位になります。そのため講習や試験は二等資格の内容にレベル4飛行に向けた科目を追加したのが一等資格の内容となっております。
●基本と限定変更
また、国家資格には「基本」と「限定変更」というものがあります。
限定変更というのはオプションコースのようなもので、該当する飛行方法の追加講習を受けて試験に合格することで飛行させることができます。イメージとしては、AT限定普通自動車運転免許を所持している方が、「AT限定解除」の講習を受けて試験に合格すると、オートマチック車(AT車)だけではなくマニュアル車(MT車)も運転することができます。
「基本」とは・・・
昼間飛行 + 目視内飛行
ドローンは原則、昼間飛行(日の出から日没の間)でかつ目視内飛行(ドローンを常時目視した状態)で飛行させることになっています。
「限定変更」とは・・・
目視外飛行、夜間飛行、最大離陸総重量25㎏以上の機体を飛行
上記の飛行方法をするには限定変更が必要になります。
●3種類ある
さらに国家資格では実地試験を以下の3種類に区分けして該当する試験が行われます。
・回転翼航空機(マルチローター)
・回転翼航空機(ヘリコプター)
・飛行機(固定翼)
●ドリームモータースクールでは…
回転翼航空機(マルチローター)一等資格・二等資格
・基本
・昼間飛行限定変更
・目視内限定変更
※25kg未満限定変更講習については準備中
を実施しています。
■ドローンを飛行させるために、国家資格や民間資格をはマストなの?
※出展:国土交通省
「ドローンを飛行させるには国家資格や民間資格を有していないとドローンを操縦できないの?」
というご質問をいただきます。結論から申し上げますと、答えは「ノー」です。航空法の規制となる空域や特定の飛行方法をしない限り資格や必要な許可が無くてもドローンは飛ばすことはできます。ですが、航空法の規制となる空域や特定の飛行方法などのルールに従ってドローンを飛行させる場合、屋内もしくは屋外でも限られた場所でしか飛行させることができないのが現状です。そこで、ドローンを飛行させるための必要な許可をもらいやすくするために、ドローンの資格(国家資格・民間資格)が存在しているのです。
■【座学講習】の内容・時間
内容
① 無人航空機操縦者の心構え
② 無人航空機に関する規則
③ 無人航空機のシステム
④ 無人航空機の操縦者及び運行体制
⑤ 運行上のリスク管理
講習時間
初学者 / 一等資格:18時間以上
二等資格:10時間以上
経験者 / 一等資格:9時間以上
二等資格:4時間以上
■【実地講習】の内容・時間
内容(※履修科目によって変わります)
① 飛行リスク評価結果及び飛行環境環境の確認
② 運航体制、手順、役割分担の管理確認
③ 機体の状況、操縦モード、バッテリーの確認
④ フェールセーフ機能の適切な設定、飛行経路の設定、自動飛行の設定
⑤ 基本操縦(手動)
⑥ 基本操縦(自動)
⑦ 基本操縦以外の機体操作
⑧ 様々な運航形態への対応
⑨ 安全に関わる操作
⑩ 緊急時の対応
⑪ 飛行後の記録、報告
講習時間
初学者 / 一等資格 基本 ※限定変更なし:50時間以上
二等資格 基本 ※限定変更なし:10時間以上
経験者 / 一等資格 基本 ※限定変更なし:10時間以上
二等資格 基本 ※限定変更なし:2時間以上
次回はドローンの国家資格の試験の内容について触れていきたいと思います。